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【記事】5割以上が「医療の発展に期待感」:人工知能・ICTが人類を救う未来がすぐそこまで来ている

投稿日:2017-02-18 更新日:

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映画「エクス・マキナ」より

元記事はこちら。

映画や小説の世界のように、人工知能が人間の能力を遥かに超越して自立し、地球を脅かす時代がくる? 人間よりも効率的で生産力の高い人工知能が、我々の雇用機会を減らしてゆく?——ここ数年、ICTやAIの発達・成長に伴い囁かれるようになった「AIへの恐怖感」。

本記事では、そんなSF的な展開でなく、人間とAIが手を取り合ってより多くの人類を救うかもしれない未来について考えてみる。

人類の敵ではなく「味方」だ:AIの医療分野での期待大

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BIGLOBEと映画『エクス・マキナ』との共同調査により、インターネットユーザー1,114人を対象に「AI(人工知能)に関する意識調査」を実施した所、54%の人が人工知能に期待を寄せていることが分かった。

期待する分野を問うと、52%が「医療分野の進歩が急速に進む」と回答し、医療における人工知能への期待が大きいことが判明。

 

癌だけではなく「失明」からも人を救う

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 東大医科学研究所が昨年2016年9月に発表した研究結果によると、米国の人工知能である「ワトソン」が約80%の確率で癌治療に役立つとのこと。
 
「ワトソン」は患者から採取した癌組織から、癌に関係する遺伝子を解析。2千万冊を超える医学論文や、薬の特許情報などを参照して、癌発症や進行に関係している可能性のある遺伝子変異の候補を発見。根拠となるデータや抗がん剤の候補と一緒に提示する。
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人間の癌治療の支援に希望の光を差した人工知能だが、また新たに活躍が期待されているのが糖尿病性網膜症の発見だ。
 
 糖尿病性網膜症は、成人が失明する主要な原因。この病気をいち早く正確に診断できるよう、Googleの研究者は開発を進めている。
 
 現時点で人工知能と人間の眼科医は、ほば同等の確率で症状を特定できると発表された。
 
 仮に糖尿病性網膜症が早期発見されれば、ほとんどの場合、失明を未然に防ぐことができる。しかしながら、発展途上国では診断する医師が不足しているのが現状だ。
 
 今後さらに開発が進み、人間よりも正確に診断できるようになれば、この様な医療が限られた国や地域の手助けになると考えられている。

ヘアピンが“音”を届ける未来

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 一見、ヘアアクセサリーのように見えるこの端末は、装着することで髪の毛から音を感じることができるOntenna(オンテナ)。これは、聴覚に障がいを持つ人に向けて富士通株式会社が開発を進める近未来的なデバイスだ。
 
 Ontennaにはマイクとバイブレーター、LEDが内蔵されている。マイクで検出した音を光と振動に変換し、音の大きさまでも髪の毛を通して伝えることが可能。振動の強弱によって音の距離感をも再現する。
 
 Ontennaのプロジェクトリーダーである本多氏は、「最終的にはOntennaを使って、 アクセサリーのような感覚で音を楽しめるような、そういう文化を作りたい」と言及した。
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また、同社は、「Live Talk」という聴覚に障がいを持つ人に向けたコミュニケーションツールの開発もしている。音声認識し、テキストに自動変換してパソコンの画面上に表示することで、全員がリアルタイムに情報を共有できるというソフトウェアである。
 
 全員が同時に発言内容を共有することができるため、会議などでは進行がスムーズになり、リアルタイムで円滑なコミュニケーションが成立するという。
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映画「エクス・マキナ」より
上述してきた人工知能の医療分野での活躍やICTの発展は、未来の可能性を感じることができる。人間の力ではカバーできない事柄を、現代の技術を駆使し支援していくことは、我々の生活をより豊かなものにしてくれる。
 
 そして、それは我々の生活を脅かしたり、人間の職が人工知能に取って代わられたりすると意味しているわけではない。我々の生活を、世の中をステップアップさせるために支援してくれるに過ぎないものであると考える。
 
 人工知能やICTの発達が、社会的弱者、国や地域など隔てなく快適に、より豊かな生活が送れる世の中を作り上げてくれることに期待したい。

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