メガネブランド「JINS(ジンズ)」を展開するジェイアイエヌは、
人工知能による機械学習(ディープラーニング)を取り入れた
メガネのレコメンドサービス「JINS BRAIN(ジンズ・ブレイン)」の提供を開始した。
JINSオンラインショップ、全国のJINS店舗で体験できる。
パソコンやスマホなど各種端末で顔を撮影、もしくはファイルをアップロードすると、
JINSオリジナルAIが選択したメガネのお似合い度のスコアを算出し、
自分に似合うメガネを提案してくれる。
JINSオンラインショップで利用する場合は、特設サイト内にある
メガネ約180型から、店頭で利用する場合は、店内にあるメガネの試着で判定する。
これまでにも、Web上でお勧めのメガネを提案するサービスはあったが、
顔型をベースにした簡易的な判定に留まっていた。
JINS BRAINでは、実際にJINSスタッフ約3000人が
のべ6万枚に及ぶ画像データを評価することで開発したJINSオリジナルAIにより、
精密な判定がされるという。
またJINS BRAINでは、男性・女性それぞれのスタッフが評価を行った、
男性型・女性型の異なる感性のAIを開発。
女性JINSスタッフによるAI、男性JINSスタッフによる評価のAIなど、
評価するセグメントを変えてマッチ度を示すことができ、
将来的には、子どもの評価によるAI、外国人の評価によるAI
という風にセグメントの幅を広げることで、
「どんな人から見たAIを参考にするか」という、参考AIを選べるようになる。
「今後データが蓄積されていくことで、より学習能力の高いAIができることは
もちろん、属性によるAIの展開も可能です。
それぞれのニーズや嗜好性に応じたアイウエアを開発するなど、
データを活用したサービス展開を模索していきます」(ジェイアイエヌ担当者)。
さらに、JINSスタッフによる商品レコメンド機能とは別に、
ユーザー自身でオリジナルAIを作成できる機能も搭載。
画面上に表示される複数枚の人物の顔画像を、「似合う」「少し似合う」「あまり似合わない」「似合わない」の4段階で評価し、
人工知能の学習率を上げていくことで、誰でも簡単に、
自分の志向に合うAIを作成できる。
作成したオリジナルAIで、友達や家族のお似合い度を判定することや、
友人・家族のAIにより、お似合い度を判定してもらうという楽しみ方もできる。
JINSはこれまで、2007年に本格的なメガネのECサイト
「JINSオンラインショップ」を立ち上げ、「メガネを通販で買う」という
新しい購入体験を提供し、さらに試着やスタッフによる接客といった、
「リアル店舗と同様のサービスを提供できない」というEC特有の課題に対して、
今年3月には、メガネの高精度3D試着サービス
「JINS VIRTUAL-FIT(バーチャルフィット)」を開始して、
これまで困難とされていたオンライン上でのメガネの3Dバーチャル試着を
可能にしてきた。
今回の「JINS BRAIN」の提供は、次なるサービス展開として
提供を開始したという。
「『JINS BRAIN』をきっかけに、新たなアイウエアの購入体験を
幅広く提供していきたい」(ジェイアイエヌ担当者)。