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【記事】ゴールドマンサックス、600人いたトレーダーが2人に 急速に進む株式売買の自動化

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ここ5年で金融サービス領域では、自動化が急速に進みつつある。世界最大級の投資銀行ゴールドマンサックスのニューヨーク本社では、2000年のピーク時には600人いたトレーダーが現在2人になっていることが、同社の次席財務責任者マーティ・チャベス氏の説明で明らかになった。株式売買は自動株取引プログラムによって行われており、トレーダーに替わって200人のコンピューターエンジニアを雇用しているという。

ほかの証券会社についても、トレーダーの株式売買自動化プログラムへの置き換えが進んでいて、先日にはついに100%人工知能に任せるヘッジファンドであるセンティエント・テクノロジーズが誕生し、注目が集まっている。自動化の促進は、株式売買において人間の直感や経験に頼るよりも正確で速い取引が可能になるほか、世界最大規模の投資銀行においての、営業・取引・研究部門従業員の平均年棒50万ドル(約5600万円)を削減することにもつながる。金融業界の調査を提供する英コーリションによれば、現在、金融取引の45%近くが電子化されているとのこと。

投資の自動化については一般の人にとっても決して縁の遠い話ではなく、国内FinTech市場も急拡大している。矢野経済研究所の調査によれば、FinTechにおいて最も関心の高いサービスは家計簿に関するものだが、ロボットが分散投資のアドバイスをしてくれるロボ・アドバイザーサービスなどにも注目も集まっており、30代の資産形成層を中心に活用が広がっている。顧客のリスク許容度に応じた商品提供から完全自動運用まで、さまざまな一般向けサービスが開始されており、投資にAIを活用することが身近なものとなっている。

FinTechサービスの活用は拡大し、法律面や技術面のインフラが整備されつつある。すでに優秀なトレーダーよりもAIによる投資判断の精度の高さが認知されていることから、今後も大手投資銀行に限らず取引自動化の導入が進むことは必然の流れだといえ、自動取引を取り巻く金融サービス市場は今後もプレイヤーやユーザー層の拡大を続けながらダイナミックに変化していくと見込まれる。

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