使うか使われるか
米首都ワシントン。
大手法律事務所コビントン&バーリングのエドワード・リッピー弁護士は最近、
大きな案件ではほぼすべて人工知能(AI)を活用する。
ちゃんとAIを使ってください――。
資料や証拠が整理されていないと、判事から指導されるからだ。
米国では弁護士の主要作業の一つ、証拠集めはAIが主役だ。
メールなど膨大なデータから学習しながら必要な情報を探す。
若手弁護士の仕事だったが今はAIに探したい証拠の特徴を教えるだけ。
リッピー氏は「弁護士費用削減で顧客への請求額を2割強減らせた」。
この事務所では所員教育の柱の一つをAIとした。
昇進にはAIを使いこなすことが求められる。
AIが代替する弁護士業務もこれから増えていくだろう。
AIを操れない人はAIに淘汰される厳しい時代に入った。